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南幌ライディングパーク(南幌RP)にて、5月17日に開催された会員限定ふれあいイベント「アサクサデンエン ザッツザプレンティと遊ぶ!」のようすをお伝えします。
藤本美芽先生とアサクサデンエン(左)、ザッツザプレンティ(右)
南幌RPでの第4回目のイベントにあたる今回は特別編です。馬理学セラピスト・藤本美芽先生に北海道へお越しいただき、ワークショップを開催いたしました。
講習内容
【馬との安全対策とコミュニケーション知識】
・馬の体についての知識
骨格の位置
馬の骨の可動域を知る
馬と人との安全対策
・馬とのコミュニケーションの取り方
馬の気持ちを読み取るためのポイント
馬に嫌われるまたは、好かれるお手入れ方法
藤本先生に実践していただきながら、参加者も体験し、学ぶワークショップです。
* * *
これまでの南幌RPのイベントにご参加いただきましたリピーターさん、道外からの会員さん、新規参加の会員さん、同伴者様の併せて11名にご参加いただきました。
最初に南幌RPの松井さんのご挨拶、続いて藤本先生よりご挨拶と本日の説明があり、いよいよワークショップのスタートです。
先生にご持参いただいた「本物の馬の骨」を使って、ご解説をいただきます。
本物の馬の骨です
参加者の方々もご自身の手で実際に骨の感触を確かめながらパーツを繋げ、骨格の位置を知る体験をしていきます。
今度は馬の骨の可動域を知るために、自分たち人間の骨の可動域と比較していきます。2人1組になり、お互いの肩(上腕骨の上部)や膝の横に軽く手を添え、動きの変化を確かめ合います。強い力をかけたわけではないのに、正確な位置を押されるだけで、思うように動かせなくなることに皆さん驚いた様子。「こんなにも影響があるなんて」と、声が上がっていました。
ここからは、先生のお手伝いをしてくれるザッツザプレンティが登場。綺麗な鹿毛の馬体に、先生が馬体にも安全なチョークで馬の骨格の位置を描いていきます。
馬の頚椎、肩甲骨、上腕骨、背骨、肋骨が描かれていきます
続いて、馬と人との「安全対策」についての講義。
先ほど体感した人間の可動域と照らし合わせながら、馬の骨の構造や動き方の違い、そしてその可動域の特徴について学びました。
驚くのは、「人が的確な場所を、優しく手で押すだけで、馬も動きで応えてくれる」という事実。馬と人との信頼と尊重が前提にあるコミュニケーションなのです。
先生による実践が始まると、ザッツはまるで先生の気持ちを察したかのように、自然と適切な距離を保ちます。肩甲骨と上腕部のつなぎを軽く押すと、「ここを少し移動してほしいよ」というサインに、そっと歩を進めて応じるザッツ。
そして「どうして押すの?僕たちの距離、ちょうどいいよ」とでも言いたげな様子に、思わず心を掴まれた参加者も多かったのではないでしょうか。
続いて、馬とのコミュニケーションの取り方についても学びます。
・最初の挨拶:手を鼻先にゆっくり近づけ、においを確認してもらうことで、馬に安心感を与える
・触れ方:手のひら全体を使って優しくしっかりと接する
・馬のサインを読む:目線、耳、口元、首の動きなどに注意し、小さなサインに気づいてあげることが大切。馬が嫌がる素振りを見せたら、すぐにやめること
馬の気持ちを汲み取るための大切なポイントを教わり、こうした気配りが、馬との信頼関係に繋がることを学びました。
講義も後半
飲み水を求め、ペロペロと舌でサインを送るザッツ
無口についたフワフワでバケツに顔が入れにくい、
これでは中の水が飲めないよ、と訴えるザッツ
お手入れの際も、馬のサインに気付けるよう注視が大切、とレクチャーをいただきました。
先生とブラシを見つめるザッツ
講義も佳境に。アサクサデンエンも登場です。
すでに寛ぎモードのデンエン
ここからはデンエン、ザッツの二手に分かれ、お手入れ体験タイムです。
合図を送られ、動くデンエン
様子を確認しながら接します
最後は質問のお時間を設けていただき、皆さまからの問いにお答えいただきました。
そしてお楽しみのニンジンタイム。馬房に戻ったデンエン、ザッツだけでなく南幌RPの馬たちもニンジンを美味しく頂き、和やかな雰囲気の中、ワークショップの閉会となりました。
先生への質問タイム。一緒に参加中のデンエン
今回のワークショップでは、馬の骨格や動きについての知識を深めながら、馬との信頼関係を築くためのコミュニケーションの基本を体験して学ぶことができました。
馬たちとのふれあいを通して、思いやりの心や「間合い」の大切さを感じる、とても豊かな時間になりました。
最後になりましたが、ご参加くださいました会員の皆さま、ご来道いただきました藤本先生、今回もお忙しい中で貴重なお時間をいただきました南幌RPの松井様ご夫妻、本当にありがとうございました。そして一日頑張ってくれた馬たち、大変おつかれさまでした。
おつかれさまでした