荒木牧場さんで過ごすフサイチバルドルの近況報告を、7月から「バルドルだより」に掲載。このコーナーでお届けします。
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「ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーション」の受け入れ第1号・フサイチバルドル(せん馬、22歳)が余生を送る新ひだか町の荒木牧場に移動して1ヵ月が経ちました。移動初日は大きめの放牧地を駆けまわり落ち着かない様子も見せていましたが、翌日からは蹄鉄を外し、小さめの放牧地で過ごしています。
小さめの放牧地でマイペースに過ごしています
「長年、乗馬として活躍していただけあってよく躾けられています。東北大学学友会乗馬部でも大事にされていたのでしょう。左肘の靭帯を痛めたことからくる歩様の乱れも目立たなくなりました」と荒木牧場代表の荒木貴宏さんもホッとした様子。
放牧地は左から、ブライアンズロマン、フサイチバルドル、空き放牧地、エスケープハッチと縦長の放牧地が4つ並び、その向こうにロードクロノスの横長の放牧地が配置されています。暑いこの時期は早朝5時過ぎから15時頃まで放牧していますが、馬産地は一番牧草の最盛期。時間が遅れそうな場合は13時過ぎに収牧しています。「順番が遅れるとソワソワ落ち着かない傾向があるので、4頭の中では放牧も収牧も一番にしています」と荒木さん。
隣接する放牧地にいる4頭のうち
バルドルは放牧も収牧も一番最初
この時期、牧場の功労馬を悩ませるのは夏の酷暑と虻やサシバエなどの吸血虫。蒸し暑い日は脾腹に集まる虻にうんざりしたような表情を見せています。虻を捕獲するアブキャップ、虻を避けるフライシート(馬服)、虻にとって天敵のオニヤンマを模した「オニヤンマ君」など色々な防虫グッズが出ていますが、残念ながら決定打とはなっていないようです。
それでも、荒木牧場は海岸線から300mほどの場所に放牧地があり海風が通過するので、山奥の牧場に比べると気温も低く、吸血虫も少ないとのこと。功労馬にとってはもう少しだけ我慢のシーズンが続きます。
新型コロナが5類に分類され、数年ぶりに牧場見学の再開を予定しているスタリオンや養老牧場も出てきました。荒木牧場では事前の見学予約が必要ですが、年間見学可能(8:00~15:00)となっています。
国道235号線沿いにあり、静内市街から20分、浦河市街から40分と立ち寄りやすい場所にあるので、見学マナーを守った上でぜひ会いに来てくださいと荒木さんは話していました。また、吸血虫は牛や馬だけでなく人間も刺します。半ズボンにサンダルなどの軽装は吸血虫に狙われやすく、刺されるとパンパンに腫れるのでご注意ください。
「見学時は人も虻やサシバエに気を付けて!」
※写真と動画はいずれも7/24撮影
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