新・FHだより

サチノスイーティー ヴァイオレットラブ  近況のご報告

白老町のホースフレンドファーム(HFF)では、「NNMD2024」2頭目の対象馬として受け入れが決まったサチノスイーティー(牝 4月で満22歳)の預託をお願いしていましたが、同牧場に個人オーナー様が預託されていたヴァイオレットラブ(牝 5月で満28歳)がこのたび「NNMD2024」4頭目の対象馬となり、これからはフォスターホースの牝馬2頭がともに余生を過ごすことになりました。

ヴァイオレットラブは「NNMD2024」のテーマ(重賞勝ちの産駒を輩出している馬)を満たしていることから、2月1日付けで引退馬協会へ譲渡いただいています。

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奥行300m以上ある大放牧地を突き当たりまで歩いてみました
このあたりは雪が少し残っています

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パドックには雪はなく
地面が完全に露出しています

HFFでは明け4歳から28歳までの12頭が過ごす大放牧地に放牧されていましたが、1月中旬に大放牧地の牧柵が壊れてしまいました。
地面が凍る冬期は杭(支柱)を差すことができないので、本格的な修理は雪解け以降になりそうです。現在は緊急避難としてパドックに2〜4頭の小グループで放牧しています。

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小規模のグループでパドック放牧中

サチノスイーティー

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フレグモーネの治療も終え
元気に仲間たちと合流しました

浦河町の笠松牧場から11月23日に移動して来たサチノスイーティー。12月に発症したフレグモーネの治療も終え、1月中旬から(先述した)12頭の大放牧地に合流しました。

「パドックではおとなしそうな雰囲気でしたが、案外気が強く1頭でずんずんと放牧地の奥に進んで行きました。この感じだと大放牧地では(力関係)上位の存在になりそうです」とHFFの工藤代表は話していました。

牧柵の破損により、サチノスイーティーも現在はパドックでの少頭数放牧となっています。この日はスリルトサスペンス(牝10歳)、ナツメ(牝12歳)の3頭で放牧されていました。

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左からサチノスイーティー、ナツメ、スリルトサスペンス


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サチノスイーティー(奥)とナツメ

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ごくごくと水を飲んでいます

[動画]

「食べるのが遅いのが特徴でしたが、最近食べるのが早くなりました」と工藤代表。
何か心境に変化があったのかも知れませんね。


ヴァイオレットラブ

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会員証などに使うプロフィール画像を撮影しました
タオルやブラシで身だしなみを整えてポーズ!

ヴァイオレットラブは千歳市・社台ファームの生産馬。現役時代はJRA7戦0勝の未勝利に終わりましたが、繁殖に入ってからの2002年〜17年に11頭の産駒を送り出しました。

2番仔のコイウタ(父フジキセキ)は歌手・前川清氏の持ち馬(共同馬主)として走り、2007年のヴィクトリアマイル(G1)を優勝、JRA21戦5勝(重賞2勝)の成績を挙げています。また7番仔のベールドインパクト(父ディープインパクト)はJRA13戦3勝を挙げ、京都新聞杯(G2)と京都記念(G2)では2着に入りました。

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ピンク色の馬服がよく似合います
手綱もカラフルですね

2017年に繁殖牝馬を引退。社台ファームでリードホースを務めていましたが、個人オーナー様に引き取られました。
2024年1月22日にHFFに移動して余生を送っていましたが、引退馬協会の活動と「NNBD2024」のテーマにご理解をいただき、このたびの譲渡となりました。

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ペピータ(左)と過ごすヴァイオレットラブ

この日はペピータ(オランダ温血種・牝28歳)と一緒に放牧されていました。

工藤代表によると、ヴァイオレットラブは
「孤独を愛するタイプで大放牧地では単独で過ごしていることが多いです。普段はおとなしくて扱いやすい馬ですが治療は大嫌い。老齢でクッシング症や白内障の兆候も出ているので、譲渡のタイミングで一度精密検査をお願いしようと考えています」
とのことです。


[動画]

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左肢にバンテージを巻いています

現在、左ひざにバンテージを巻いているのが気になりますが、これは1円玉程度の小さな外傷ですが、治りかけを(痒くて)引っ掻くので保護しています。

サチノスイーティーに続いて、2月10日よりヴァイオレットラブを支えてくださるFP会員の募集も始まりました。ご支援をよろしくお願いします。


産駒も活躍しています!

産駒も活躍しています

【サチノスイーティー産駒】

サチノスイーティーは2012年〜2024年まで繁殖生活を送り10頭の産駒が誕生しています。

出世頭はJRA4勝を挙げオープン馬にもなったコンカラー(牡9歳 父ネオユニヴァース)でしょうか。アーススカイ(牡13歳)、ティーストーク(牝7歳)、ベルウッドワン(牡4歳)の3頭が現役。サチノスイーティーの2022(牡3歳、父ドレフォン)と最後の仔・サチノスイーティーの2024(牡1歳、父サトノアラジン)がデビューを控えています。

【ヴァイオレットラブ産駒】

代表産駒はG1勝ち馬のコイウタ(父フジキセキ)、重賞(G2)2着の実績があるベールドインパクト(父ディープインパクト)。ラストクロップのヒューミリティ(父ダイワメジャー セン馬 8歳)が佐賀で現役を続けています。

6頭の娘たち、ヴァインドレッサー(父エンドスウィープ)、コイウタ、ライラックラブ(父アグネスタキオン)、ラブソレイユ(父フジキセキ)、ベルシルエット(父ディープインパクト)、フナウタ(父ダイワメジャー)がいずれも繁殖にあがっており、孫世代にも活躍馬が出てきています。


2頭の産駒、孫たちの応援をよろしくお願いいたします。



* * *

見学情報

サチノスイーティーは公益社団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルの功労馬繋養支援事業の適用を受けています。見学についての詳細は以下をご参照ください。

功労馬|サチノスイーティー(旧「引退名馬」サイト)
https://www.meiba.jp/horses/view/2003106201#farms

引退馬協会会員の皆様には会報(『RHA通信』『フォスタホースリポート』でも見学情報をご案内しておりますので、ご確認ください。

ヴァイオレットラブは功労馬支援事業の対象馬ではありませんが、見学はサチノスイーティーに準じます。

 

FP会員募集中です

サチノスイーティー、ヴァイオレットラブの余生を支えてくださるフォスターペアレント(FP)会員の受け付けが始まっています。

2025年2月20日現在(会員数・口数)
サチノスイーティー 6名 4口
ヴァイオレットラブ 2月10日募集開始


サチノスイーティー フォスターホースになった経緯(プロフィールページ)
ヴァイオレットラブ フォスターホースになった経緯(プロフィールページ)

上記プロフィールページからFP会員へのお申し込みが可能です。
ご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。


 


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「ナイスネイチャ・メモリアルドネーション」

ナイスネイチャの誕生日に合わせて、引退馬支援のご寄付を募る
「メモリアルドネーション」を行いました。
「ナイスネイチャ・メモリアルドネーション 2024」
開催期間:2024年4月16日〜5月15日
テーマは「引退繁殖馬支援」

サチノスイーティーはこの対象馬です。

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どうぞよろしくお願い申し上げます。

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