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フサイチバルドル(22歳)が、余生を送る新ひだか町の荒木牧場に移動して4ヵ月が経ちます。
新しい環境や、新しいステーブルメイト(ブライアンズロマン、エスケープハッチ、ロードクロノス)にも慣れ、悠々自適な毎日を送っています。
今年の夏は全国的な猛暑に見舞われ、北海道も9月中旬まで夏日が続きましたが、先日は日高山脈幌尻岳で初冠雪を観測、一歩一歩冬が近づいています。
山麓に近い牧場では初霜や初氷もあったとのことですが、海岸線にある荒木牧場ではまだそこまで寒くなっていません。先月のレポート取材時には掃除刈りした青草を放牧地側に刈り倒し、それを食べていましたが、放牧地の青草の丈が短くなっているのに秋を感じます。
この日のフサイチバルドルは牧柵でお尻を掻いたり、牧柵の下から首を伸ばして青草を食んだりと気ままに過ごしていました。
生産牧場の秋の歳時記の一つに当歳馬(とねっこ)の離乳があります。荒木牧場では先日9頭(牡5頭、牝4頭)の当歳馬が離乳を迎えました。
当歳馬の放牧地は功労馬4頭の放牧地の隣にあるのですが、離乳したばかりの当歳馬は不安が一杯。時折、嘶きながら駆け回っています。当歳馬にとっては目の届く位置にベテラン功労馬の姿が見えるのは安心するようです。
功労馬にとっては当歳馬の存在が良い刺激になっているようで、一番近い場所に放牧されているブライアンズロマン(32歳)は当歳馬を見ながら旋回したり、いつもより活気があるように見えました。
8月のレポートで紹介した米ぬか発酵混合飼料の「クロノーブ」を功労馬全頭に与えていますが、腸内環境の改善は高齢の功労馬には効果てきめんで「今年の夏は多くの見学者から『ブライアンズロマンが元気になった(若返った)』と言われました」と牧場代表の荒木貴宏さんは嬉しそうに話してくれました。
フサイチバルドルにも効果はあって、毛艶が良くなり馬体がふっくらとしてきました。「クロノーブを与えた馬のボロは発酵が早く良質な堆肥になります。その堆肥で育った青草をまた馬が食べ、良い形で循環してくれれば」と荒木さん。これも一つのSDGs(持続可能な開発目標)ですね。
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