厩舎みちくささんから、ヴァーゲンザイルの9月の報告が届きました
ザイルくんを繋養している厩舎みちくささんから、9月の近況報告と画像が届きましたので、お伝えいたします。(※ザイルくん情報は「おにくんだより」にも一部掲載ございます。)
やっと夏が終わり、急激に季節が変わって来ました。
9月の終わりにも30度を超える日があり、夏時間から平常時間に徐々に始業時間をずらし戻しています。
牧草地への放牧再開のため、放牧地の管理。来年の馬達のご飯作りのための採草地の管理も急ピッチで進めました。
採草地の圃場は去年は更新、今年は追播を行います。
圃場も今年は雑草の勢いがすごく、三番草は収穫しないことになりました(品質が悪いため使用に適さず、労力とラップ代等のコストも多くかかってしまうため)。追播を行う前に、まず今ある草は全て借り倒しロールにして片付けてしまいます。
牧草場も掃除刈りを行います。通常、掃除刈りはディスモアやシュレッダーで刈り投げますが、うちでは切り替えや更新用の放牧場がないため、年間通して使用しながら雑草の防御や草地の管理を行います。掃除刈りの際にはトラクターにワゴンを付け、フレールハーベスタを使い、刈った草を刈り投げず回収して片付けます。
この夏は暑さの影響で、放牧場に出せない期間が長かったので草がかなりのびている状態でした。ワゴンで回収しながら作業をするにはかなりの時間を要するため、こちらもディスクモアで刈り倒し、ロールにして草を回収して片付けました。
綺麗になりました。この後、柵の下や周辺の法面は草刈り機を使い人の手で、外周はラビットモアを使い刈って行きます。
今年、掃除刈りの際に出たロールは馬に使えませんが、近所で被災した牛を飼育している希望の牧場さんが使いたいとのことだったので取りに来て頂きました。堆肥にしてしまうより、こうして牛達のご飯になって活用される方が嬉しいです。
いつも頑張って馬達のために
働いてくれるトラクター2台です
ヴァーゲンザイル
今月もFPさんの訪問がありました。お土産も頂き、とても嬉しそうにしていました。
スイカの贈り物もありました。とても喜んでおり、皆で美味しく頂きました!ありがとうございます。
お土産ありがとうございます!
スイカの贈り物がありました!
ありがとうございます!!
ザイルくん、体調も良く問題なく過ごせた一ヶ月でした。
今月はラブちゃん(トリップオブラブ。再就職支援プログラム第25期生)が訳あって調子に乗っている時期がありました。
通常は馬達には序列があるので喧嘩になる事はほぼありません。しかし、この時のラブちゃんはちょっと勘違いする出来事があり、無駄に他の馬達にオラオラしてチンピラみたいな態度を取って、普段は序列では上の立場のパーちゃん(パッキャオくん)が草を食べている所に行き、いきなりパーちゃんを蹴散らしました。
勿論パーちゃんは怒りましたが、その時のラブちゃんはチンピラとして自分に自信を持っていたので調子に乗ってパーちゃんに応戦しました。
が、山育ちで群れで生活して来た中間種のパーちゃんに喧嘩スキルの少ないサラブレッドが叶うわけは到底なく、一気にラブちゃんが劣勢に。
すぐに声をかけ止めに向かわないとと思ったものの、その時私は離れた所にいました。
するといきなりザイル君が喧嘩をしている2頭の間に迷いなく割って入り、どちらの肩を持つ訳でも無く2頭を引き離しました。
2頭はかなりキェーキェーないて接近戦で蹴り合っていたので、よくあの間に入ろうと思えたな、とちょっとびっくりしました。
周りの馬達は驚いてソワソワしていましたが、大体だと何かあると立場が上のおでこが解決に入ることが殆ど。ですがザイルくんはラブちゃんを好きだから早い段階で自分が止めに入ったんだなー、と思いました。
パーちゃんとラブちゃんは擦り傷がある程度で大したことはなく、ザイルくんは無傷でした。
2頭ならびまして
左:ザイルくん
右:おでこ
「ちょっと意地悪しようかなー
怒られるかなー(チラッ)」
最後になりますがザイルくん、過日お知らせにて訃報をお伝えしましたレーヴミストラルと過去同じレースを走っていたことがわかりました。
2015年11月8日(日) 東京11R アルゼンチン共和国杯(G2)芝2500M、天候は雨。
重馬場の中を、ザイルくん(当時セン7歳)が13着、レーヴミストラル(当時3歳)は3着にてゴールしました。
約8年前に一緒にターフを駆け抜けた2頭が、こうして時や縁を経て、引退馬協会フォスターホースとして在籍してくれていること、大変光栄に思います。
レーヴミストラルのことを思うと、まだ寂しさは拭えません。
レーヴミストラルの分まで、ザイルくんを始め、他のフォスターホース達がこれからも元気に過ごせる様、協会スタッフ一同、尽力してまいります。何卒、活動をサポートしていただければ幸いです。
9年と長い競走馬生活を送り、112戦のレースを走り頑張ったザイルくんの余生を支えるためのご支援を募集しております。よろしくお願いします。
ヴァーゲンザイルがFHになった経緯はこちらです。
見学について
1)見学・訪問は引退馬協会に会員登録のある方のみとなります。
2)厩舎みちくささんへ会員種別とID番号を伝えて予約してください。
限られたスタッフで多岐にわたり業務をこなしている為、ご希望の日にちで予約をお取りするには、かなり前もってのご予約お願いします。
訪問時間は季節により決まっています。
また、変更があるときは早めにご連絡ください。
一般会員、FP会員の方はザイルくんのお手入れ体験が可能です。ご希望の方はご予約時にお申し付け下さい。
3)当日は必ずID証をお持ちください。
賛同会員様にはID証をお送りしていませんので受付時にお伝えください。
4)おやつについては、馬は年齢等により食べるものの大きさやおやつの種類も決まっている為、こちらでお預かりして飼い付けの時にあげる形になります。
馬達には糖質はなるべく控えている為、人参やりんご・バナナよりも「キュウリ」、ヒルトンハーブの馬用おやつの「ハーボール」だとありがたいです。
※新型コロナウイルス感染が落ち着いてきていますが、ご訪問の際は引き続き、以下のことをお願いいたします。
1)なるべく少人数でご来場ください。
2)ソーシャルディスタンスを保ち、マスクの着用もお願いいたします。
3)発熱や風邪のような症状のある方は訪問をご遠慮ください。
みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。
どの馬を選んでいいかわからないという方は
「フォスターホースを特定しない」フォスターペアレント会員になっていただくと
フォスターホースを特定せず、すべての馬に対してご支援いただけます。
フォスターホース支援状況はこちらからご覧ください。→フォスターホース支援状況
ご寄付によるご支援もお願いいたします。
クレジットカードでのご寄付も可能です。
特定の馬へのご支援は、馬名を指定してください(任意)。