ナムラタイタン
情報を探す
※今春、熊本県と十勝地方(帯広市・清水町)で馬インフルエンザの発生が確認されました。幸いにして日高・胆振地方での発生は確認されず、競走馬のふるさと案内所が要請していた「牧場見学の自粛」も8月1日に解除されました。今後も感染防止に留意しながら取材を進めていきます。引き続き、牧場見学時の感染防止対策にご協力をお願いいたします。
全国的に残暑が厳しく、今年は秋の訪れが遅いと感じていましたが、10月下旬には今年最初の寒波が襲来。社台牧場から見える樽前山も雪化粧しています。毎回「今月の樽前山」として社台牧場横(胆振軽種馬農協)から撮影した樽前山の様子をご紹介しているのですが、国道36号線側にびったり寄ると、社台牧場の厩舎越しに樽前山の溶岩ドームが見えることに気がつきました。「今月の樽前山」はその場所から撮影してみましたが、いかがでしょう。
 _re.jpg)
前月のレポートでは、10月1日の社台川氾濫による社台牧場の被害はそれほどなかったとお伝えしましたが、後々被害が判明。500mほどの牧柵が流されたり、泥が堆積したりと復旧に頭が痛いところです。
平地もすっかり紅葉に包まれ秋を感じさせますが、最低気温がマイナスまでは行かないので、「暑さに弱く、寒さに強い」馬にとっては過ごしやすい気候となっています。
フォスターホースのスズカコーズウェイ(21歳)、ナムラタイタン(19歳)、アドミラブル(11歳)は元気に過ごしています。現在は朝7時~15時まで放牧され(天候・体調により調整)、思い思いに動き回り草を食んでいます。

先月、砂のぼり*を発症し、ご心配をおかけしたナムラタイタンは、感覚過敏になっていた蹄底の爪が伸びて歩様は正常に戻りました。
10月17日~19日、2泊3日の引退馬協会 会員限定「北海道バスツアー」(参加者40名)が行なわれ、一行は社台牧場には10月17日に来場しました。タイタンは元々人懐っこい性格をしているので、「北海道バスツアー」では参加者を前に、前掻きしながらニンジンくれくれとアピール。写真撮影にも愛想よく応えて喜んでいただけたようです。
10月22日には削蹄を行ないました。馬体重は556kgです。
*砂のぼり…蹄壁内部に空洞が生じる蹄疾患
 _re.jpg)
 _re.jpg)
[動画]一心不乱に草を食むナムラタイタン(咀嚼音)
先月、道路を挟んだ牛の放牧地を気にしていたスズカコーズウェイ。ナムラタイタンと放牧地の場所を入れ替えましたが、放牧地の貸与期間終了により牛が居なくなったので落ち着いています。

 _re.jpg)
引退馬協会のツアーでは、参加者を目の前にゴロゴロと寝返りを打つなどファンサービスをして役者っぷりを見せつけました。こちらに移動して丸1年…環境にも慣れ、日々の暮らしに余裕が出てきたのを感じます。
10月22日には削蹄を行ないました。馬体重は500kgです。
 _re.jpg)
 _re.jpg)
[動画]一心不乱に草を食むスズカコーズウェイ
 _re.jpg)
引退馬協会のツアーでは、10月3日に入厩したばかりのアドミラブルは大勢の参加者に囲まれ、少し緊張したのかテンションが高くなっていました。そのため十分な触れ合い時間は設けられませんでしたが、種牡馬を引退したばかりのピカピカの馬体を披露して「かっこいい!」「素晴らしい!」と褒めていただきました。
 _re.jpg)
アドミラブルの入厩後は見学の申し込みが増え、高い人気を実感しています。早速見学に来られた方によると「競馬場のパドックではカリカリして立ち上がったりする気性の激しい馬だったけど、目つきが穏やかになりましたね」とのことです。(レース)競走からも(種牡馬)競争からも解放され、徐々に穏やかになってくれることでしょう。
10月22日には削蹄を行ないました。馬体重は538kgです。
 _re.jpg)
[動画]夢中で草を食むアドミラブル(咀嚼音)

11月8日、フォスターホースのティーズダンク(8歳)が入厩しました。
7月に去勢手術を受け、その後TAW(一般財団法人 Thoroughbred Aftercare and Welfare)へ移り、体調を整えてきました。今後は社台牧場で過ごすことが決まり、9月、移動間近になって左前に挫跖(さぜき)*から蟻洞を発症。TAWにとどまって治療を続けていましたが、状態もよくなり、このたびの移動となりました。
11月7日午後、栃木県宇都宮市のTAWを出発、翌8日朝、社台牧場へ到着しました。移動距離900km以上の長旅となりましたが、ティーズダンクは到着後も元気に過ごしています。
いままでお世話になりましたTAWの皆様に心より感謝申し上げます。
ティーズダンクは、社台牧場ではナムラタイタン、スズカコーズウェイ、アドミラブルに続く4頭目のフォスターホースとなります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
*挫跖…蹄底を打撲したときや石などの硬いものを踏んだときなどに生じる炎症(内出血)のこと

移動の日、白老は雪が降っていました。馬運車の扉が開かれ、車から降りる前、ティーズダンクは辺りをきょろきょろと見渡し、少し戸惑っていた様子でした。ティーズダンクが活躍した南関東でも雪は降りますが、この時期はさすがに雪は見られません。
「ここはどこ?」少し不安げに嘶きましたがすぐに落ち着き、スタッフさんのリードに合わせてティースダンクは歩き出しました。ゆったりとした足取りで、歴史ある厩舎(旧種馬牧場)の馬房に入ります。隣はアドミラブル。その向こうにスズカコーズウェイ、ナムラタイタンのベテラン勢が並びます。
[動画][動画]社台牧場へ到着したティーズダンク
社台牧場さん撮影
到着時の様子です
アドミラブルの向かい側の放牧地に初めて放したとき、ティーズダンクは入れ込み気味に走り回っていました。それをじっと見るアドミラブル。こちらは移動後ひと月経っていて、駈けるアドミラブルを前にしてもゆったりと構えています。やがてティーズダンクも落ち着き、初放牧も問題なく過ごしました。
フォスターホースとしてはティーズダンクはアドミラブルより2ヵ月半ほど先輩となりますが、社台牧場への入厩はアドミラブルのほうが先。2頭の関係が今後どうなるのか、見守っていきたいと思います。
ティーズダンクの余生を支えてくださるフォスターペアレント会員の受け付けも始まっています。応援、ご支援をよろしくお願いいたします。
[動画]社台牧場で初放牧! 駈け出すティーズダンク
社台牧場さん撮影
向かいの放牧地にアドミラブル

【ナムラタイタン産駒】
ナムラタイタンは現1歳が最終世代。産駒数は少ないですが現役馬は地方競馬を中心に頑張っています。
【スズカコーズウェイ産駒】
スズカコーズウェイは昨年まで種牡馬生活を送っていたので、地方競馬を中心に多くの産駒が現役で活躍しています。今年生まれたラストクロップ(最終世代)は牡1頭、牝1頭が誕生しています。
【アドミラブル産駒】
アドミラブルは2020~2025年まで6年間種牡馬供用され初年度産駒は現4歳。3頭とも現役で走っている産駒が多いので、競馬新聞やネットの出馬表で父の名を見かけたらぜひ応援して下さい。
会員見学
●会員見学予約
一般見学
2024年後期に「引退名馬」(引退名馬繋養展示事業)対象馬となり、7月1日より一般向けの見学を開始しました。
見学の申し込みなど詳細については、「引退名馬」ナムラタイタンのページをご参照ください。
どの馬を選んでいいかわからないという方は
「フォスターホースを特定しない」フォスターペアレント会員になっていただくと
フォスターホースを特定せず、すべての馬に対してご支援いただけます。
フォスターホース支援状況はこちらからご覧ください。→フォスターホース支援状況
Support
引退馬の余生のご支援をお願いします
フォスターペアレントとして引退馬の余生をご支援いただける方を募集しています。
お問い合わせからご連絡ください

Donation
あなたにできる方法で
引退馬を守る・支える
「引退馬を守りたい」そういった方に、様々なご支援をいただいております。
1頭でも多くの馬を支えるためには、あなたのご支援が必要です。
会員や寄付、買い物など、あなたにあった方法でご検討ください。