ナイスゴールド
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渡辺牧場さんから近況報告が届きました。ナイスゴールド、モアザンベスト(4月25日で満24歳)、2025年10月に沖田忠幸牧場から移動してきたエアリカコ(27歳)とミラキュラス(6月4日で満24歳)、そして3月12日に入厩した新フォスターホース、マイネリスペクト(5月11日で満18歳)のようすをお伝えします。
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春らしく、度々雨が降りました。雨が降るごとに草が丈を伸ばしてきて、例年より早く景色が緑色になっています。渡辺牧場のあたりでは、今年のヒバリの初鳴日は3月22日でした。昨年は3月30日、一昨年は4月3日でしたので、ここ数年はどんどん早まっています。
雨が多くとも、止み間に放牧はできていました。馬服なしの日が多くなりましたが、4月11、12日には冷たい強風が吹き荒れてとても寒く、高齢馬には中間服を、若い馬には薄手馬服を着せて放牧しました。
3月30日にお陰様で元気に28歳の誕生日を迎えることができました。支えてくださる皆様に心から感謝申し上げます。
誕生日には御守り、新しい無口、お花、ハーボール、会員様が描いてくださったナイスゴールドのイラスト、バースデーカードをいただきました。


3月31日にキース装蹄師さんが来られ、特殊装蹄の状態を確認してくださいました。この日はまだ改装しなくてもよい状態とのことで、踵(かかと)の特殊装蹄の当たっていた部分だけ少し削り、調整してくださいました。

毎朝、放牧されるとマキヒメはダッシュして行きますが、ナイスゴールドはその後をゆっくり歩いて行きます。ところが、4月11日の朝は雨で放牧時間がいつもより2時間くらい遅れたせいか、とても珍しいことにナイスゴールドは放牧地に飛び込むようにして、ジャンプを2回繰り返しながら走って行きました。
それまでは、ナイスゴールドはもう走れないのかと思うくらい、走る場面を見ませんでしたが「走れるんだ!」と嬉しくなりました。
とマキヒメ(左)4月9日-r.jpg)
雨が多くなったので、放牧地の出入口付近はいつも泥々です。モアちゃんは放牧した直後にゴロンゴロン寝転がって、手入れしたばかりの体を泥だらけにしたことが何度もありました。馬服を着ている時も着ていない時も、毎日必ずと言っていいほど、体じゅう、顔までもしっかり泥だらけになります。
冬毛がどんどん抜けていますが、まだまだ残っています。モアちゃんはクッシング病のため、長毛が泥水で濡れると特にカールするのが目立ちます。

4月12日には薄手の馬服の左側だけにどっしりと重い泥を塗ったため、馬服が左側に片寄り右側のお腹が見えるので、会員様とちょうど一緒にいたのでバランスを正して直しました。その後、私は仕事に戻りましたが、会員様が後で、また馬服が泥の重みで片寄ってしまったと教えてくださいました。仕方ないですね…(苦笑)。

夕方の収牧時には離れたところで最後まで草を食んでいてなかなか出入り口まで帰って来ないので迎えに行きます。朝の放牧時にはイケイケなモアちゃんですが、夕方は歩くのがとても遅く、曳き手(綱)を引っ張るのに力が要る時もあるくらいです。


4月13日にはモアちゃん宛に生牧草が届き、夢中で美味しそうに食べていました。

3月27日に久しぶりに東洋医学の獣医さんの診察を受け、左股関節に水鍼の治療を受けました。1週間後の4月3日に確認の歩様検査と触診をしていただきました。傾いて歩いているものの跛行はしておらず、触診からも良くなっているということで治療はありませんでした。

放牧仲間のミラキュラスに強く依存しているため、いつも一緒にいます。3月26日から4月10日まで毎日ミラキュラスが子宮内の治療を受ける間、お付き合いでリカコも馬房で待ってもらっていました。朝は一旦近い所に放牧しておいて、獣医さんが到着する少し前に馬房に入れていました。

治療が終わるといつもの放牧地で過ごしていました。一日おきに治療の内容が変わり、長くかかる時と、すぐに終わる時とがありましたので、長くかかる時は、「ヒンッ!!」と大きな声を出して怒っていました。

治療が終わってから、いつもの放牧地に放すと、傾きながらもダッシュしてミラキュラスを軽く追ったり跳ねたりして元気です。

怖い顔をしている時もありますが、手入れが大好きで、最初から最後までじっとしていて大人しいです。ブラシで強めに擦ってマッサージ効果を期待しています。あまりにも大人しく気持ちよさそうにしてくれるので、人間も癒されます。

2月の近況報告で少し触れていましたが、ミラキュラスの子宮から白っぽいドロッとした汚れが出ていました。初めて地面に落ちているのを見た時は、これは何だろう?と思うようなものでした。
ミラキュラスを診療所に連れて行くにはリカコを残していくことになり心配なので、馬房で子宮洗浄を受けることが可能か、春になり発情の周期を見て獣医さんに相談するつもりでした。子宮内が細菌感染でかなり汚れていたため、結局発情の周期は規則的ではなくだらだらと汚れを出すようになっていました。汚れの出し方も、常に両後肢や尻尾をゴベゴベに汚し、見過ごせない量でした。

3月26日にまずは直検(直腸検査‥肛門から獣医さんが手を入れて直腸壁を通して触診する検査方法)をしてくださいました。翌日は子宮内の細菌を調べるため採材して、検査結果はストレプトコッカスという菌とのことでした。このような症状の場合に一般的に検出される菌なのだそうです。

繁殖牝馬はシーズン中に洗浄の治療を受けることは一般的なことですが、洗って出てくる水は治療を受ける馬であっても透明なのだそうです。ミラキュラスの場合は何回かドロッとした状態が続き、1週間ほどするとサラッとした状態に変わりましたが、まだ濁っていました。
最後の3回は色が変わり、洗浄して出てくる水がまるで尿のように見えました。実際に尿が入っているとのことでした。回を重ねるごとに色がどんどん薄まってきましたが、透明にはなりませんでした。高齢になっているせいもあり、構造上、尿が逆流して子宮に入り込んでいるそうで、これを治すには手術が必要とのことでした。

一旦、治療を終えて、陰部を縫合してくださいました。これはミラキュラスが「ガフ」と呼ばれる状態だからです。空気を吸い込んで実際に「ガフッ」という音が聞こえるのでこのような呼ばれ方が一般的なのでしょうが、繁殖牝馬でこのような状態の馬は珍しくはありません。
現役の繁殖牝馬は子宮の治療や受胎確認の後などに、空気を吸い込まないように陰部を縫合するのですが、繁殖牝馬を引退する場合は縫わないことが殆どなのだそうです。ミラキュラスは繁殖牝馬を引退してから縫わないでガフの状態が長く続いていたため子宮内が汚れ続けていたと考えられます。

逆流した尿はうまく排泄される可能性もあり、今後このままで良いのか様子を見ていくことになりました。またひどい汚れが出るようなら手術をしないと、元の汚れた状態に戻ってしまうそうです。手術が必要な場合、その1回のためであれば、リカコを残していくことに対してリカコの安全のために少々大変であっても工夫ができると思います。

今回の洗浄の治療を始めてから1週間ほどした時に、放牧地に迎えに行くと初めて駆け寄って来る姿を見て感激しました。その後、何度も見るようになりました。子宮の中がすっきりしてきたことと関係があるのかはわかりませんが、少しずつでも健康体に向かって良化していると思います。
入厩して1ヵ月が経ち、放牧仲間たちとも慣れて落ち着いて過ごしています。
前回の近況報告で馬服について「今シーズンはこのまま着せないことにしました」と書いたものの、ここは海からの風がとても強いため、寒気が入って冷たい強風の吹くような寒い日には薄手の馬服を着せていました。

牧柵1枚越しの隣の放牧地のキゼンラックと仲良しです。
と仲良し 会員M様撮影4月5日-r.jpg)

黒潮皐月賞に勝ち、高知優駿も2着という競走成績が頷けるくらい頸(くび)が強いです。落ち着いた状態で歩いている時に物見するだけでもグイッと強く引っ張られます。放牧が遅くなると早く外に出たがり、放牧地に入ったところで曳き手(綱)のナスカン(金具)を外すのに苦労するので、リスちゃんの前を歩くバイラーが放牧地に入った後、リスちゃんが入るまで少し待っていてもらい、同時に放すようにしています。
リスちゃんを焦らせないよう、興奮させないように気をつけなければと思います。今のところは鼻っ面にチェーンをかけなくても仲間がそばにいれば大人しく歩いてくれます。

手入れの時に左側後方を擦るとガクッと大きく力が抜けるような感じになり、右側はそうはならなかったので、念のため4月10日に他の馬の診察で東洋医学の獣医さんが来られた時に診ていただきました。歩様検査も触診も大丈夫とのことで治療はありませんでした。


※要事前予約
※会員(全FP会員、一般会員、後援会員)のみ対象
会員見学(全FP会員、一般会員、後援会員) : 会員専用ページ、会報をご参照ください
一般見学 (賛同会員を含む) : 以下をご参照ください
渡辺牧場Twitter(@urakawawatanabe)
競走馬のふるさと案内所 渡辺牧場のページ
https://uma-furusato.com/search_farm/1344.html
モアザンベストは
「ナイスネイチャ・33歳のバースデードネーション」対象馬です。
マイネリスペクトは
「ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーション」対象馬です。
「ナイスネイチャ・バースデー/メモリアルドネーション」活動報告・対象馬一覧
渡辺牧場で生まれ、余生を過ごしたナイスネイチャ(1988年4月16日―2023年5月30日)の誕生日に合わせて引退馬支援のご寄付を募るドネーションを、2025年も「ナイスネイチャ・メモリアルドネーション 2025」(NNMD2025)として開催いたしました。たくさんのご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
ナイスネイチャのドネーションで皆様からいただきましたご寄付はすべて、その年のテーマに合わせた引退馬支援に使わせていただきます。NNMD2025のテーマは、引退馬が次の馬生を目指すためのリトレーニングを行う「再就職支援プログラム」です。対象馬の入厩、調教も始まっています。
長年にわたり引退馬協会の広報部長として活躍したナイスネイチャの功績を讃え、感謝する「ナイスネイチャ・メモリアルドネーション」。このドネーションは、引退馬支援のためにこれからも続けていきたいと思っております。ご支援、応援をよろしくお願いいたします。(引退馬協会 事務局)
「ナイスネイチャ・メモリアルドネーション 2025」(Symcable)
開催期間:2025年4月16日 − 5月15日
2026年も「ナイスネイチャ・メモリアルドネーション」を開始いたします。
「ナイスネイチャ・メモリアルドネーション 2026」
開催期間:2026年4月16日 − 5月15日
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