ナイスゴールド
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渡辺牧場さんから、ナイスゴールド(27歳)とモアザンベスト(23歳)の近況報告が届きました。涼しくなり、サシバエも少なくなってきたとのこと。ようやく過ごしやすい季節になりました。
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9月半ばになっても暑くて馬房で避暑する日があります。それでも朝晩の気温は低くなり、9月15日の朝は15℃にまで下がりました。ここ何年かサシバエが大量発生していましたが、今夏は本来の量くらいに減っています。また、アブはほとんど見なくなりました。
「お盆前の夜9時ころに渡辺牧場の前の橋のそばからクマが出て道路を横断しようとしたところ車に驚いて川の方に戻った」という情報がありました。目撃者が通報しなかったため、人づてに半月かかって私のところと近隣の牧場に伝わり、皆が驚いていました。
川の向こう側の土手は背の高い草藪になっていたので、知った日のうちに牧場長が橋の両側を、合わせて約600mほど刈り、見通しが良くなりました。その後1週間ほどして、川と道路を越えた隣の牧場さんの山の放牧地に昼間クマが現れ、この時はパトカーが来ていました。クマは山に戻って行ったそうです。
夜明けが遅くなり、今は3時半から飼いつけをして、クマが怖いので周りがちゃんと見えるようになってから4時半過ぎに放牧しています。それに伴い夜飼いは平常時間に戻しました。もう少ししたら最高気温が下がる予報で、日中に避暑する必要がなくなったら、朝の飼いつけ時間や放牧時間を平常時に戻します。
8月16日に全身に蕁麻疹が出ました。顔にまで出て、潰れた発疹から漿液が出ました。獣医師さんが飲み薬を2日分処方してくださり、良くなっていきました。
9月9日の朝の放牧時には普通の歩き方をしていましたが、避暑のため放牧地に迎えに行くと、右前が痛そうに大きく跛行していました。その日は特に痛そうで前掻きしたり時々寝たり、右前に重心をかけられない様子でした。
すぐに装蹄師さんに連絡をすると、翌日来てくださいました。施してあった特殊装蹄を外して蹄鉗子で挟んで痛いところを調べると蹄底の真ん中あたりを挟んだ時にとても痛がりました。
装蹄師さんがその辺りを削ると血が出てきました。分厚い柔らかいクッション材を敷いた靴を貸してくださり、それを履いてしばらく様子を見ることになりました。3日ほどして様子が良ければ丸馬場くらいに放牧しても良いとのことでした。
日に日に歩く様子が良くなり、13日から短時間マキヒメと丸馬場に放牧していました。マキヒメは初めのうちだけ、はしゃいでいましたが、ナイスゴールドはずっとおとなしく過ごしていました。15日も朝は痛がらず丸馬場に向かいましたが、2時間くらい経った頃にはっきりわかる跛行をしていました。
なぜだろうと考えて夜間の監視カメラを確認したところ、普段は寝て起きても旋回しないのですが、15日未明には寝て起きてから1時間以上、右回りに左回りにと変えながら旋回を続けていました。夜飼いの時に晴れていて気温が低くなる予報でしたので、風上側であるナイスゴールドの馬房の裏戸を閉めておいたため、おそらく、外に顔を出せなくてイライラして旋回していたのかと思います。
ただ、放牧時は跛行していなかったのでそれが原因かはわかりませんが…今後は当面の間は少々寒くても裏戸は開けておくようにします。
16日お昼前に、急遽装蹄師さんが来てくださいました。靴を脱がせると内蹄踵(ないていしょう)と内側の蹄球の2ヵ所から膿が抜けていました。前日に靴を脱がして状態を調べた時には抜けていなかったことと、朝の馬房での動き方がかなり辛そうだったことから、抜けたのはその後ではないかと思います。(装蹄師さんが来られた時は朝よりは少し楽そうでした。)
装蹄師さんが来られた時に獣医さんが蹄のレントゲンを撮ってくださり、蹄骨の状態を見て参考にしながら、この日は右前だけ特殊装蹄を施してくださいました。ナイスゴールドが今回の特殊装蹄にまだ慣れていないので、両前を一度に施すとナイスゴールドが辛くなるといけないので、一晩なじませてから、明日、再度来られて左前も処置してくださることになりました。
モアちゃんは8月24日に削蹄していただきました。扇風機を当てながら、おとなしくしていました。
9月12日にモアちゃんの放牧地の二番牧草を収穫してすっきりしました。気温も高く雨も降り太陽も出たせいか、もう三番草が顔を出しており、モアちゃんは夢中で短い草を食べ続けています。
放牧仲間のバイラーとは「つかず離れず」という感じで一緒に一番奥の方に行き、しばらく草を食べています。そして、やはり2頭は少し距離を置きながらも一緒に徐々に放牧地の真ん中あたりに戻って来て、2、3時間後には出入口付近にも一緒に戻って来ます。
晴れて暑くなると、バイラーの方が先に放牧地出入口の「ません棒」の前で収牧を待っていましたが、モアちゃんはギリギリまで草を食べていました。
冬は厩舎の裏戸を閉めているので、モアちゃんは夜間に馬房で熊癖(ゆうへき)することが多かったのですが、夏は開けっ放しの裏戸口から顔を出して気が紛れるのか、熊癖はほとんどしません。朝も食べていない時はずっと裏戸口から外を見て、静かにぼーっとして過ごしています。
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