ナイスゴールド
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渡辺牧場さんから、ナイスゴールド(27歳)とモアザンベスト(23歳)、10月26日に沖田忠幸牧場から移動してきたエアリカコ(26歳)、同時に移動し、サポートホースからフォスターホースとなったミラキュラス(23歳)の近況報告が届きました。
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新しくフォスターホースのエアリカコとミラキュラスが入厩しました。様々な面で対照的な2頭はとても個性的で可愛く、ご縁を強く感じています。どうぞよろしくお願いいたします。
今季、外気温が一番低かったのが、今のところ11月15日朝のマイナス5℃でした。他の日にも放牧地のバケツの残り水に氷が張っていたことが何度かありました。日中は太陽が出ると暖かみがありますが、曇って風が強いととても寒く感じられます。
10月終わり頃から紅葉が綺麗に見えるようになりました。荒れた天気の日が多く、天気模様がコロコロ変わる季節です。
10月25日にフォスターホースのカレンダー用写真撮影がありました。できるだけ顔を上げているところを狙って撮るため、とても難しいことと思い、途中でハーボールを持っていくと、ナイスゴールドは実に素直に誘いに乗って歩いてくれ、おやつを食べながら撮影を無事に終え、ナイスゴールドも嬉しかったと思います。


10月29日に装蹄師さんが両前の特殊装蹄のため来てくださり、前回施してくださったものを外してみたところ左前の蹄底に蹄血斑(血豆)が見られたため、その日は応急処置をして靴を貸してくださいました。
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11月1日に再び装蹄師さんが来てくださり、レントゲン写真を確認しながら丁寧に特殊装蹄をしてくださいました。
ナイスゴールドは装蹄の時はいつもマキヒメの馬房の前の廊下に立たせます。片方の前脚を上げるともう片方の蹄底が靴を履いていても体重がかかるので辛いのでしょう、上げた脚を下ろしたがることがあります。そこをぐっと我慢しなければならない場面もあり、ナイスゴールドは頑張っていました。


放牧地ではマキヒメと一緒にウトウトとまどろんでいることも多いです。10月は会員様が多く訪れてくださり、その度に放牧地でハーボールを食べさせていただきました。

会員様が10時より前に来られると、モアちゃんがまだ広い放牧地にいるところへ行って、ついでに会員様方にモアちゃんとバイラーを曳いて連れて来ていただき、狭い放牧地に移動するのを手伝っていただくということが、いつの間にかルーティンになっていました。

11月7、8日にはモアちゃんの会員様が来られ、モアちゃんをカキカキしてくださり、モアちゃんは至福の時を過ごしていました。

朝は寒いので、7時半頃に放牧するようになりました。夏の間は暗いうちに放牧していたので、とても大人しかったのですが、今はすっかり明るくなってからの放牧なので、モアちゃんは早く外に出たくて豹変します。
厩舎から一番に出しても興奮のスイッチが入ってしまうことが度々ありました。放牧地まで曳きながら、モアちゃんは興奮して進行方向と逆向きになってしまうこともあります。私が曳く時は何度も持ち上げられて両足が宙に浮いたことがあります。(「無事に放牧地まで送り届けなくては!」と思ってがんばります。)



特にモアちゃんの後ろから来るバイラーが興奮していると、その気配でモアちゃんのスイッチが入りやすくなるので、モアちゃんを単独で放牧してからバイラーを連れて行くと、少しは落ち着いて行けるようなので、今後はそうしようと話しています。モアちゃんの隠れたパワーは、さすがの中央4勝級です。

10月26日にミラキュラスと共に渡辺牧場に入厩しました。到着してすぐに狭い放牧地にミラキュラスと一緒に放牧し、訪れた3組の会員様方と様子を見守りました。
リカコが歩く姿を真後ろから見ると斜めになっており、右に傾いている時もあれば、まっすぐに見える時もありました。2023年2月に氷の上で転倒した時の後遺症で、東洋医学の獣医師さんが当時は左側を治療しておられたそうです。

入厩した翌々日に東洋医学の先生の治療を受けることができました。
・ 10月28日 棘間靭帯(背中)と右股関節に痛みがあり治療
・ 11月4日 右股関節と右大腿筋膜張筋に痛みがあり治療
・ 11月11日 歩様検査と触診で良くなっており治療は無し
という経過です。

馬服を着るのを嫌がると聞いていましたが、馬服を背中に乗せた時にリカコは怒ります。お尻にかける時は怒りませんので、背中に痛みがあったことで嫌がるようになったのかなとも思いました。
先生からは「靱帯にかかる負担を減らすためにも、もっと筋肉を付けるように」とアドバイスを受けました。
また、これまでの牧場さんで、歯が悪くて噛み出しをするとお聞きしていたので、粉の飼い葉をあげています。11月10日に歯が1本抜けて飼い桶に落ちていました。

入厩当初は本厩舎の南出入口から見て、廊下の右側の馬房にリカコ、左側の真向かいにミラキュラスを入れて、お互いが見えるようにしていました。初日は夜間も度々壁を蹴る音が家の中にまで聞こえていました。
数日後に馬房でのリカコの立ち方が真っすぐではなく、頸を斜めに曲げて廊下に顔を出して異常な姿勢で飼い葉を食べるようになり、そのせいか11月3日頃からリカコの歩様がまた悪化しました。さらに、せっかく食べていた粉の飼い葉もかなり残すようになりました。

心配していたタイミングで、前の牧場さんで今春までリカコたちのお世話をしておられたスタッフのお方が、11月5日に遠方から会いに来てくださり、リカコが転倒した時やその後のお話を詳しくお聞きしているうちにヒントを得ることができました。
渡辺牧場に来てからのリカコの馬房は、廊下に顔を出して飼い葉を食べる時に、リカコの左側に壁があることになり、それで体をよじっていたのかなと思いました。リカコは体の右側に壁があった方が安心できるようです。すぐにミラキュラスと馬房を入れ替えると、体の右側に壁があることになるのでリカコは真っすぐに立ってくれるようになりました。また、向かいのミラキュラスの顔も見やすくなり、すぐに食欲も出てよく食べるようになりました。

お昼前にミラキュラスと一緒に馬房に入れて飼い葉を食べさせるようにしています。
11月7日に一般的な血液検査(結果はまだです)と聴診をしていただきました。心臓に雑音があるとのことでしたが、ナイスネイチャのような病的な雑音ではなく高齢馬にありがちな雑音なので、それほど心配ないとのことでした。

四肢にケイクン(皮膚炎)があり、おそらくケイクンのため左後ろは腫れているので毎日オゾン水で洗っています。馬房の一つを洗い場に仕立てた所があり、そこに入ってくれるかなと心配しましたが、慣れてくれました。
気性が激しく暴れて転倒したらいけないので、前で一人が口元を持つようにしています。

リカコができる限り幸せに長生きできるように努めたいと思います。
10月26日にエアリカコと共に渡辺牧場に入厩しました。到着してすぐに狭い放牧地にリカコと一緒に放牧し、訪れた3組の会員様方と様子を見守りました。

リカコがミラキュラスのことをとても頼っていて、ミラキュラスとは引き離せない関係だということが、見ていてすぐにわかりました。
ミラキュラスが歩くとリカコがくっついて歩いているように見えましたが、よく見ていると、先にリカコからミラキュラスの方に寄って行くので、弱いミラキュラスは軽く逃げているような形ですが、そんなに嫌そうではなく、慣れているように見えます。

ミラキュラスはクッシング病なのではないかと疑いました。目の上の「眼盂(がんう)」という窪みが膨らんでいることや毛が長いことからもそう思えましたので、クッシング病と一般的な血液検査を7日に受け、結果待ちです。
聴診もしていただき、僅かに心臓に雑音があるそうですが、リカコより軽いそうです。高齢馬にありがちな雑音なので、心配するほどではないそうです。

ミラキュラスは移動してきた当初は元気がなく、頭を下に垂らして意気消沈しているかのように見えて、とても心配しました。リカコが東洋医学の獣医師さんの診察を受けた時に一緒に歩様検査と触診をしていただきましたが、それについては異常はなく治療もありませんでした。

現在も大人しいというだけではなく、心配するほどのおっとり具合ですが、移動してきた当初よりは少しは良さそうに見えます。私たちが見慣れたのか?とも考えましたが、そうでもなく、もしかしたらミラキュラスが移動のストレスを抱えていたのが慣れてきたことで緩和されたのかもしれないなとも考えています。

両目から目ヤニが出やすく、お湯に浸したタオルで毎朝拭いてあげると気持ちよさそうに目を閉じます。その後、洗い場に繋いで両後ろ脚のケイクン(皮膚炎)の箇所をオゾン水で洗って患部に数十秒ずつかけています。終始ミラちゃんは大人しく、この作業は一人でできて楽です。

ミラキュラスとエアリカコと何かにつけて対照的ですが一つ共通するのが馬房から飛び出たり、馬房に飛び込む癖でした。この話はあらかじめお聞きしていたので注意しましたが、それでも最初は驚くほど飛び込んでいました。今は環境にも慣れてきたのか、特にミラキュラスは殆ど飛び込まなくなりました。

とても個性的な2頭を良い意味で面白いコ達だなぁと思いつつ、できる限り幸せに長生きできるように努めたいと思います。
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